3月の道友会

一年を通じて同じ時刻に起きているので、季節の移ろいをしっかりと感じています。まだ「エィッ」と気合いを入れないと布団を抜け出られませんが、外が明るむ頃合いが日ごとに早まっていきます。私は「春の足音」が聞こえる今の時季が一番好きです。これまでの人生を振り返ってみると三月に大きな変化の起こることが多かったと思うからです。大学卒業と同時に南禅寺に入ったのも、また住職に入る予定だった方が突然辞退されたので、急遽私が普門庵に入ることになったのも、やはり三月でした。或いは人生に影響を受けた人との出会いや別れも、この時季がもっとも多いように思います。静岡の山奥の農家の次男坊が、縁あって今ここで住職をしていることの不思議さ。「仏教を語るな、仏教で語れ」とは恩師の言葉ですが、改めて釈尊の教えの根本である「出会い=因縁」の持つ力を実感させられます。私にとって、弥生三月は自分の「来し方行く末」を思い、反省と戒めの時でもあるのです。さて、これからどんな出会いがありますことやら・・・・。

△土曜坐禅会 7日・21日 午前7時より

△日曜坐禅会 15日・29日 午前7時より
※都合により第3、5日曜日に変更です。

△暁天坐禅会  毎朝5時より6時まで

△写経会    10日(火)午後1時から

今 月 の 言 葉

寒水春ならんと欲して氷彩薄く
暁山初めて霽れて雪峰高し   【禅林句集】

生き死にのあわいにあればなつかしく候
みなみなまぼろしのえにしなり
【石牟礼道子】

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