9月の道友会

 先日亡くなった評論家、山崎正和氏の講演を学生時代に一度だけ拝聴したことがあります。演題は『鴎外 闘う家長』。もう40年以上も昔の話なので話の内容は殆ど憶えていませんが、軍人としても作家としても頂点を極めた鴎外は、逆に挫折を知らない事の不安を抱えて、それが創作意欲となった、といった内容でした。何よりも文章が頭に浮かんでくるような、きちんとした組み立ての明晰な講演であったことは、今でもとても鮮明に記憶しています。そしてこの「闘う」と言う言葉も、また私のなかに深く刻み込まれました。「戦う」がどちらかというと外向きなのに対して「闘う」は自分に向かっているように思います。曾てイチロー選手が現役時代のこと、首位打者争いの最中に「ライバルの打率が気になりませんか?」と記者から問われた時に「自分がコントロールできない他人の成績を気にしても仕方が無い。比べるべきは人と自分ではなく、昨日の自分と今日の自分だ」といった趣旨の発言をしていたように憶えています。人との競争ではなく、自分の裡に闘うものを持っているだろうかと、あらためて自戒しています。

△土曜坐禅会   5日・19日 午前7時       
△日曜坐禅会  13日・27日 午前7時     テキスト『正法眼蔵随聞記』
△暁天坐禅会   毎朝5時より6時まで

△写経会 8日(火)午後1時から

【今 月 の 言 葉】
 
終日紅塵に走って自家の珍を失却す            【禅林句集】

世人は平常を厭いて新奇を喜ぶ 言うを知らずや、
天下の至って新奇なるは平常を過ぐるなしと
       【明・李卓吾】

    ◆◆◆お問合せ・ご相談はこちらから◆◆◆
    Tel:042-378-1707 Fax:042-379-8647

    ▽メールはこちらのフォームから入力してください▽

    お名前 (必須)

    メールアドレス (必須)

    電話番号 (必須)

    住所 (必須)

    お問合せ内容

    法事の相談お葬式の相談資料請求(冊子お寺葬のすゝめ)催し・イベントの相談その他

    自由記入欄

    【個人情報の取扱い】当サイトはお客様の個人情報について、お客様の承諾が無い限り第三者に開示、提供を一切いたしません。お客様から個人情報をご提供していただき、お客様へのサービスにご利用させていただく場合があります。その目的以外には利用いたしません。ご提供いただいた個人情報を取扱うにあたり管理責任者を置き適切な管理を行っております。