言葉は生き物ですから時代とともに、その使い方や意味合いが変わってきます。近年は特に話し言葉でその傾向が強いように思います。例えば「やばい」。もとは犯罪社会での隠語で警察に捕まりそうで危険というときに用いられました(新明解国語辞典)。ところが今では「言い表せないくらいに素晴らしい」と肯定的に用いる若者が少なくありません。この言葉同様に耳障りなのは「させていただく」の乱用です。曰く「お見舞い申し上げさせていただく」。ここまで来ると却って慇懃無礼というものでしょう。特に政治家が「~をやらせていただく」と言うときは要注意です。当事者意識が薄れてしまい「万が一できなくてもワタシのせいじゃないからね」と、責任逃れの予防線を張っているように聞こえてしまいます。永田町あたりではやっている空疎な言葉遊びが、全国に蔓延しないことを冀うばかりです。
△ 土曜坐禅会 3日・17日 午前7時~
△ 日曜坐禅会 11日・25日 午前7時~
テキスト『正法眼蔵随聞記』
△ 暁天坐禅会 毎朝5時より6時まで
△ 写経会 7、8月はお休みします
今 月 の 言 葉
数片の白雲古寺を籠め一条の緑水青山に繞る
【禅林句集】
払うべき埃もなしと言う人を
払わん為の箒なりけり 【古徳和尚】