私は童謡の『一年生になったら』には昔から抵抗がありました。中には友達づきあいの苦手な子供だっているでしょうに、「友達がたくさん出来ることは良いことだ」と、ちょっと押しつけがましく聞こえるのです。私自身、独りで過ごす方が好きですし、そのことを寂しいと感じたこともありません。肝胆相照らせる相手はそうたくさんいるわけでもありません。でも、久しぶりに会っても途中経過報告をしないでも話せる人が一人でもいてくれたら、それで十分ではないでしょうか。明石家さんまの師匠でもあった上方落語家の笑福亭松之助は「生まれるときも一人、死ぬ時も一人、だから生きているときも一人でいるように」と、周囲に流されず孤立することを恐れずに自分で感じたこと思ったことを拠り所に生きてほしいと、常々娘さんたちに語っていたそうです。年を重ねるごとにひとりの時間は増えてくるのですから、「私は孤独(alone)である、しかし孤立(lonely)はしていない」と言えるような生き方をしたいものです。
△ 土曜坐禅会 1日・15日 午前7時~
△ 日曜坐禅会 9日・23日 午前7時~
△ 暁天坐禅会 毎朝5時より6時まで
△ 写経会 11日(火)午後1時から
今 月 の 言 葉
竹密にして流水の過ぐることを妨げず
山高うして豈に白雲の飛ぶことを礙えんや
【禅林句集】
濱までは海女も蓑着る時雨かな 【瓢水和尚】