新年度が始まりました。新しい学校や職場に通い始める人も多いことでしょう。なかには希望の学校や職場ではない人も少なからず居られることと思います。金剛経に「応無所住 而生其心」(応に住する所無くして 而も其の心を生ずべし)とあります。水は方円の器に従うというように、どんな容れ物にもピタッと収まります。ところが丸いお盆で凍った氷は、成分は水と変わらないのに四角の枡には入りません。私たちも生まれたての頃は柔軟な身心を持っていたのに、成長するにつれて「俺が、私が」と自我の殻をどんどん固くして身も心も柔軟性を欠いてしまいます。ですからこの経文はどんな環境にあっても、それを受け容れながら、而も自分自身を見失わずに活撥撥地の働きをして欲しいという意味ではないかと思っています。新しい器に馴染むまでは大変でしょうが、この経文を是非忘れないでいただきたいものです。
△土曜坐禅会 6日・20日 午前7時より
△日曜坐禅会 14日・28日 午前7時より
△暁天坐禅会 毎朝5時より6時まで
△写経会 9日(火) 午後1時より
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【今 月 の 言 葉】
驪珠は求むるに易かるべきも
心友は得ること尤も難し
独り閑中の味を弄して
白頭碧山に対す 【寂室元光禅師】