私はこれまで400人以上の方のお葬式を勤めてきましたが、私より若い方は10数人でそれぞれの方は今でもよく憶えています。一方日本では毎日4〇〇〇人弱の人が全国で亡くなっていますが、その殆どは高齢者であり、コロナ以外で亡くな… ▶続きを読む
1月の道友会
コロナ禍で盛んに「不要不急」ということが言われています。感染を少しでも防ぐために「不要不急」でなければ外出することも、人に会うことも控えろと言うわけです。この「不要不急」は無駄な事はするなと受け止めることも出来ます。例え… ▶続きを読む
12月の道友会
私は最近のテレビのクイズ番組が好きではありません。特に著名大学生ばかりを取り上げる姿勢を苦々しく思っています。多くを知っていてもそれを統合し活用する力がなければ只の物知りでしかありません。人類学者のインゴルドは「これ程知… ▶続きを読む
11月の道友会
言うまでも無く私たち一人ひとりのカラダは、これまで一度も途絶えることなく続いてきた無数のいのちの結晶です。その間には今以上に寒暑厳しい時も食べ物の無いときも、また疫病が蔓延した時もあったでしょう。そうした時代を臨機応変に… ▶続きを読む
10月の道友会
住友財閥の二代総理事を務め、別子銅山の興隆に貢献した伊庭貞剛は「事業の進歩発展にもっとも害をするものは、青年の過失ではなく老人の跋扈である」と語り、良き後継者を得たのち58歳であっさり総理事を辞したといいます。「老」には… ▶続きを読む
9月の道友会
先日亡くなった評論家、山崎正和氏の講演を学生時代に一度だけ拝聴したことがあります。演題は『鴎外 闘う家長』。もう40年以上も昔の話なので話の内容は殆ど憶えていませんが、軍人としても作家としても頂点を極めた鴎外は、逆に挫… ▶続きを読む
8月の道友会
また暑いお盆の季節が巡ってきました。近しい先祖をお迎えして供養する古来からの習俗と仏教とが結びついた日本独特の行事ですが、自分のいのちの来し方を振り返る機会でもありましょう。考えてみれば私たちはこのいのちのバトンリレーを… ▶続きを読む
7月の道友会
私は常々後輩の和尚たちには「法事などで食事の同席を問われたら、できる限り応じなさい」と言っています。一つには我々も皆さんと同じような悩みや苦しみを抱えているということを知ってもらえること。もう一つは雑談の大切さを知ってほ… ▶続きを読む
6月の道友会
住職は文字通り住むのが仕事ですので、この度の巣ごもりもさほど特別のことではありませんでした。ただ大好きな映画館や劇場に行けなかったことは本当に残念でした。そこでインターネット配信の登場です。レンタルビデオしか知らなかった… ▶続きを読む
5月の道友会
コロナ禍で為政者たちの地金が出てしまったようです。彼らはまず言葉で私たちに訴えてくるのですが、大切なのは何を言うかではなく誰がいうのか、どのように語るのかだと思います。テレビで見たメルケル首相の発言はとても説得力がありま… ▶続きを読む